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    2011/03/08

    よろずや平四郎活人剣 上巻 @ 藤沢周平

    今回読んだ藤沢周平先生の作品は、『よろすや平四郎活人剣』!
    旗本の四男坊(末っ子)、神谷平四郎が主人公の作品です。

    よろずや平四郎活人剣
    よろずや平四郎活人剣 posted by (C)rekishigasuki

    平四郎は、同情仲間である明石半太夫に誘われて、北見十蔵との三人で道場の共同経営に乗り出す。

    しかし道場開設間近に迫ったある日、明石半太夫は開設資金を持って夜逃げしてしまう。

    実家に帰れば食うには困らないが、部屋住み(次男以降の冷や飯食い)である平四郎は、実家に帰っても鼻ツマミ者。
    末っ子で妾の子である平四郎に対し、実家の人間(嫂以外)は冷たいのだ。

    そんな中で思い付いたのが、「よろずもめごと仲裁」の商売。
    離縁話や喧嘩、盗人との交渉を仲裁することによって口銭を稼ぎ、実家から自立する道を選ぶ。

    初めは怪しんで誰も寄りつかなかったが、仲裁を重ねるに付け評判が高まり、何とか食うに困らない程度にはなる。

    そんな「よろず屋商売」の仲裁話を本軸に、長兄の神谷監物と鳥居耀蔵の天保の改革・蛮社の獄を背景にした対立。
    平四郎の元許嫁の探索などなど、色々な話が絡みながら、平四郎の生き抜く様が描かれている。

    平四郎は道場の次席を勤めるほどの剣の腕前なのに、仲裁は口上での解決を旨とします。
    その駆け引きが結構笑えます。

    そして無頼漢が相手の場合は、剣を使っての解決も行います。
    その戦いのシーンも見応えがあって、色々な楽しめ方ができる作品です。

    時代小説に必要な要素が存分に詰まっています!

    今回は上巻だけでしたので、下巻を読むのが今から楽しみです!!

    【よろずや平四郎活人剣】
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%88%E3%82%8D%E3%81%9A%E3%82%84%E5%B9%B3%E5%9B%9B%E9%83%8E%E6%B4%BB%E4%BA%BA%E5%89%A3ト